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KARADAコラム「肩こり・腰痛の原因?!生理的反射と心の不調和」

1990

Yosukeです。
とある整体の実技講習会でのこと。2人1組になってお互いの体をもみほぐして行くのですが、ある程度手技が進んでこりが取れた頃合に講師の先生が声をかけました。

「は~い、それでは今度は嫌いな人の顔を思い浮かべてください!」
すると不思議。ほぐしたはずのところがまたこりこりになってきます。
「これでまた練習できますね(笑)は~い、再開!」

東洋医学では、心と体を別々に考えることはしませんが、こんなふうに鮮やかに体験させられるとあらためて驚きます。ここまでダイレクトに思考がこりに関係してるなんて普段意識してませんから。

西洋医学においてもキャノンという生理学者が「戦うか逃げるか反応」という生体の反射があることを指摘しています。これ自体は、生体が恐怖に直面した時にアドレナリンがより多く出て、血圧が上昇し、筋肉が緊張することで、戦うあるいは逃げるという全身全力をかけて行う運動を準備する生理的反射です。野生動物であれば生存のために必要不可欠なこうした反射は、現代の人間社会ではほとんど必要ないのですが、どうも我々人間は今でも潜在意識下、具体的には間脳のレベルでこのような反射をしているらしいのですね。人間の場合にはより上位の理性をつかさどる大脳が最終的に「戦うか逃げるか」決めるので実際には誰も戦いませんし逃げません。ただし、間脳は既にアドレナリンやら何やらといったホルモンを出すように体に指示してしまってるので時既に遅し、嫌いな人の顔を思い浮かべただけで潜在意識下で筋肉に収縮せよという命令が行き、こってしまうというわけです。

では、これが毎日少しずつでも積み重なるとどうなるか。こうした心身の不一致が慢性の肩こり、腰痛、内臓疾患等の原因となり得ます。

ヨガやアレクサンダー・テクニークでは、心と体の深い部分での調和を促していきますので、長年の原因不明の体調不良が改善したというのもうなずける気がします。

bodytuneでは、6月にアレクサンダー・テクニークの先生をお招きしてヨガと組み合わせたイベントを企画しています。近日中にこちらのサイトでもご案内しますのでお楽しみに!