bodytune

ジャーマン式とウィーン式って?

まちがいさがしクイズ??

コントラバスの弓の持ち方の話。

普通、この話題はフレンチ対ジャーマンで盛り上がるもので、ジャーマン対ウィーンってのはどうも山形対秋田のような、つまり、当事者以外にはどうでもよく、そもそもどこがどう違うか説明しないと分かってもらえない類の話ではあります。

というわけで、瞬速で説明こちら。上がジャーマン式で下がウィーン式、要するに親指が違います。

永島義男著『朝練コントラバス』より

永島義男著『朝練コントラバス』より

ルートヴィヒ・シュトライヒャー著『コントラバス奏法』より

ルートヴィヒ・シュトライヒャー著『コントラバス奏法』より

僕自身はウィーン式ですが師匠がそうだったからというだけで、何のメリットがあるのかも分からずこうなりました。師匠によると、ジャーマンよりも手首を楽にできて、その代わり人差し指と薬指でしか重さをかけないのでひ弱な人には強奏がしづらいそうです。

ただ、師匠も実際には親指に力入れて押さえつけて強い音出してるそうなんでこの辺はどうなんでしょうか?見た目には分からないだけて本家本元のウィーン・フィルでもfでは親指の力使ってるかもと思ったりします。

手首については、ジャーマン式でブラブラするのとウィーン式に親指外してブラブラするのとでは、ウィーン式の方が確かに力を抜きやすいメリットがあるような気がします。ただ、これも熟練した奏者であれば、そんなに言うほどの差になるのかしら?という程度でしょうか。

ところで、先日、タモリ倶楽部でやっていたコントラバス特集を見ていて、おや?と思う場面がありました。リンク先動画1分30秒付近から右手がアップになりますが、ジャーマン式の持ち方でありながら親指が外れてウィーン式っぽくなります。

ははあ、要するにプロほど実戦では形にこだわらないんでしょうね。自分はジャーマンだから、人差し指と親指を常にくっつけてなきゃと思うと手首の柔軟性が損なわれるし、逆にウィーン式だから親指は常に脱力しなきゃと思うと必要な時に必要な力を伝えられないわけで。

今はこういう動画が簡単に見られるのでいいですね。一昔前なら、教則本のたった一枚の写真をお手本にして、いつ如何なる時もその形でなきゃ!と思って、いつまでたってもできるようにならない練習をひたすらやっていたかも。