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Archive for February, 2016

腕(その7)

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模擬試験終了してまったりしている土曜の夜です。みなさま良い週末をお過ごしでしょうか?今日は異様にあたたかくて四国では春一番がふいたそうですね。そのせいか三重の鳥羽水族館ではダイオウグソクムシが脱皮したとか。関係ないですね。。。

さて今日は手関節を越えてまいります。昨日触れました上腕骨の内側上顆と外側上顆。内側上顆が屈筋、外側上顆が伸筋の始まるところということまで説明しました。もう少しいうと、手のひらを前に向けた状態のとき、屈筋は前腕の前側に、伸筋は後ろ側につきます。この原則が分かれば手首のみならず指の曲げ伸ばしもどちらの筋肉の作用か分かりやすいです。

まずはもっぱら手首の動きにだけ関与する筋肉として6つあげます。伸筋が長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、尺側手根伸筋、屈筋が尺側手根屈筋、長掌筋(ちょうしょうきん)、橈側手根屈筋です。この順番で並べたのは、これらの筋肉のつくところが手首の手の甲側で親指に近いところからこの順番でぐるっと回って手のひら側の親指に近いところで完結するからです。6つをうまく組み合わせることで手首の全ての動きができます。

背屈:長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋、尺側手根伸筋

掌屈:尺側手根屈筋、長掌筋、橈側手根屈筋

橈屈:長橈側手根伸、橈側手根屈筋

尺屈:尺側手根伸筋、尺側手根屈筋

回転:6筋全部

長橈側手根伸筋:http://therapistcircle.jp/tyoutousokusyukonshinkin/

短橈側手根伸:http://therapistcircle.jp/tantousokusyukonkukkin/

尺側手根伸筋:http://therapistcircle.jp/syakusokusyukonshinkin/

尺側手根屈筋:http://therapistcircle.jp/syakusokusyukonkukkin/

長掌筋:http://therapistcircle.jp/tyousyoukin/

橈側手根屈筋:http://therapistcircle.jp/tousokusyukonkukkin/

次に指につく筋肉です。これから出てくる筋肉は上腕骨から始まるものと前腕から始まるものが半々ですが、いずれにせよ先ほどの原則のとおり手のひらを前に向けたとして前側から始まるのが屈筋、後ろ側から始まるのが伸筋です。前腕と言っても細かく言い出すと尺骨から始まるもの、橈骨から始まるもの、あるいは尺骨と橈骨の間の骨間膜から始まるものなどいろいろあります。大事なことは前腕のどこかから始まっており、手のひら側なのか手の甲側なのかで作用が正反対になることです。

手のひら側には、親指を動かす筋肉として長母指屈筋、人差し指から小指までを動かす筋肉として浅指屈筋と深指屈筋があります。

長母指屈筋:http://therapistcircle.jp/tyouboshikukkinn/

浅指屈筋:http://therapistcircle.jp/senshikukkin/

深指屈筋:http://therapistcircle.jp/shinsikukkin/

反対に手の甲側には、親指担当の長母指外転筋、長母指伸筋、短母指伸筋、人差し指から小指までを担当する総指伸筋、人差し指だけにつく示指伸筋、小指担当の小指伸筋があります。

長母指外転筋:http://therapistcircle.jp/tyouboshigaitenkin/

長母指伸筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_149/

短母指伸筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_150/

総指伸筋:http://therapistcircle.jp/soushishinkin/

示指伸筋:http://therapistcircle.jp/jishishinkin/

小指伸筋:http://therapistcircle.jp/syoushishinkin/

これらの筋肉は主に指を動かす役割がありますが、手首をまたいで前腕から走っているため、どうしても手首の動きにも関与せざるを得ません。弦楽器のレッスンでは、指を忙しく動かす必要があるのに手首は柔らかくなんて言われることが多いのではないでしょうか。とりわけ初心者においては力を抜こうにも、指を動かそうと思うと勝手に固まってしまってどうしていいか分からない、それで途方に暮れるというのがよくあると思います。

おそらくその原因の一端はこうした構造的なところからきているのではないかと考えています。

では、どうすれば解決に近づくのでしょう?ヒントは手の中の筋肉にあります。

以上、腕(その7)でした。次回は手内筋にメスを入れます。

 

最後までお読みいただきどうもありがとうございます。

 

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腕(その6)

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今日は金曜日ですね。こう見えてもわたくし鍼灸学校の学生をやっておりまして、今月、国家試験を受ける身です。で、鍼灸学校というところは国試受験学年になると本番に備えるための模擬試験というのを何度も受けさせてくれます。そういうのはだいたい週末の土日と相場が決まっておりまして、何が言いたいかというと明日はその模擬試験です。しかしわたくしにとってはこちらのブログの方が大切なのでかまうことなく続けてまいります。

今日は肘関節に関係する筋肉プラス少しだけ手関節に行きます。

まず肘関節の屈曲と伸展、これは簡単です。屈曲が上腕二頭筋と上腕筋、伸展が上腕三頭筋、以上です。上腕二頭筋は肩甲骨から橈骨へ走っており上腕骨にはついていません。騙された感じがしますが筋腹の太い部分が上腕骨の場所にあるというだけでこの名前がついています。千葉県にあるけど東京ディズニーランドってのと同じでしょうか(あれ?)。上腕二頭筋はその構造上、肘を曲げるだけでなく前腕の回外も起こします。同じ肘関節屈曲を担う相方の上腕筋は上腕骨から始まって尺骨につくので肘の屈曲しか起こしません。

これと真反対の動きを裏側で行うのが上腕三頭筋で、こちらは肩甲骨から一か所、上腕骨から二か所で起こり肘の出っ張り(肘鉄をつくところ)につきます。作用は肘の伸展です。

上腕二頭筋:http://therapistcircle.jp/jyouwannitoukin/

上腕筋:http://therapistcircle.jp/jyouwankin/

上腕三頭筋:http://therapistcircle.jp/santoukin/

さらに前腕の方に下りますと回内と回外という動作を担う筋肉があります。普通なにもせず腕を体の横にたらした状態では、みなさんの腕は親指が前を向くようになっていると思います。このポジションを前腕中間位と呼び、親指が外を向けば回外、中を向けば回内です。回内に作用する筋肉としては円回内筋と方形回内筋があり、回外に作用するのは回外筋です。これに対して元のポジションが回外、回内どちらであったにしても中間位に持ってくる筋肉が腕橈骨筋です。上腕骨の外側上顆から橈骨の先端の方につきます。

円回内筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_135/

方形回内筋:http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/spalteholz/J475.html

回外筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_136/

腕橈骨筋:http://therapistcircle.jp/wantoukotukin/

ここで上腕骨の外側上顆と内側上顆について説明します。手のひらを前に向けた状態で肘のところを触ってみますと、内側と外側の両方に硬い骨を感じると思います。外側の方が若干分かりにくいかも知れませんが少し肉をよければ肘鉄を食らわす肘裏の出っ張りとは別の硬い骨が触れるでしょう。これが内側上顆と外側上顆です。これからの筋肉の説明で屈筋と伸筋という話が多く出てきます。手首を手のひら側に曲げるのを屈曲、手の甲側に反らすのを伸筋と呼びますが、屈筋はほぼ全てが内側上顆につき、伸筋はやはりほぼ全て外側上顆につくという法則があります。これを確かめたければ、思いきりグーの手で手首を手のひら側に曲げたときに前腕のどこが固くなって盛り上がるか、逆にパーの手で手の甲側に反らしたときに前腕のどこが固く盛り上がるか自分の腕を触りながら試してみるとよく分かります。次回は手首を動かす筋肉について進めてまいります。

以上、腕(その6)でした。

 

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腕(その5)

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昨日の記事で一つ大切な筋肉をご紹介し忘れていました。鎖骨を外側にたどっていって肩まで行く少し手前で下に降りるとグリグリした固い突起に触れると思います。押すと痛いです。この突起を烏口突起(うこうとっき)といい、肩甲骨から前側に突き出した骨です。肋骨から烏口突起にかけて小胸筋という筋肉が走っています。小胸筋は肩をぎゅっと体幹に引きつける作用があります。緊張して身を縮こもらせる感じです。小胸筋の後ろには体幹から腕に行く血管や神経が走っていますのでここがあまりに緊張していると血管や神経がしめつけられて腕のしびれや痛みにつながります。整形外科の酒井直隆先生も『音楽家医学入門』の中でコントラバス奏者の左手の胸郭出口症候群として紹介されています。ちなみにこの本すごくいい本です。おすすめ!

image1

小胸筋:http://www.musculature.biz/40/45/post_95/

さてここからが今日の分です。今日は上腕骨まで行く筋肉について考えてみます。昨日までは肩甲骨や鎖骨までの筋肉でしたので言ってみれば「肩の位置」を変えるための筋肉でした。今日はその先まで行きますので、「肩そのもの」を回したりする動きが出てきます。ここでいう肩とはより厳密にいえば肩甲上腕関節のことです。

まず肩甲骨から上腕骨につく一連の筋肉があります。順に棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋、大円筋、三角筋です。

前四者はひとまとめにローテータカフとも呼ばれ、上腕骨を肩甲骨に引き寄せておく働きがあります。肩甲上腕関節は大変な可動性があるものの、その分、関節面が浅くできているので筋肉で補強しないと脱臼してしまうのです。そのため周りをがっつりと筋肉で固める構造をしています。

ローテータカフ:http://therapistcircle.jp/kaisenkinkenban/

肩甲上腕関節:http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/Rauber-Kopsch/band1/I-415.html

他の筋肉、大円筋は上腕骨内旋つまり柔道選手が組み合ったときに相手のえりをこちらに引き寄せるための筋肉で、三角筋は言わずと知れた肩の上に丸く大きくかぶっている筋肉です。上腕骨を上に上げる作用があります。

大円筋:http://www.musculature.biz/40/43/post_93/

三角筋:http://therapistcircle.jp/sankakukin/

また、体幹の脊椎や肋骨の方から肩甲骨をスルーして上腕骨につく筋肉もあり、背中からは広背筋、胸の肋骨(一部は鎖骨から)からは大胸筋がつきます。

広背筋は大円筋と同様に上腕骨を内旋する作用があります。

広背筋:http://www.musculature.biz/40/45/post_87/

大胸筋は上腕骨を前ならえの方向に上げたり体幹に引き寄せたりする働きがあり、また上腕骨を上げた状態で固定していれば反対に肋骨が上がってきますので呼吸のための筋肉にもなります。50mダッシュした後で肩で息をつく、あれは大胸筋もフル活用して積極的に息を吸ってるわけです。椅子にぐしゃっとつぶれるように座るとお腹より肋骨の動きをより多く使って呼吸せざるを得ません。そんなときにバイオリンやビオラを構えるとどうでしょう?ちょうど大胸筋呼吸にぴったりの姿勢ではありませんか。本来、腕の動きのために働いて欲しい筋肉が呼吸で使われてしまうと演奏のためにはちょっともったいないかも知れませんね。

大胸筋:http://therapistcircle.jp/daikyoukin/

以上、腕(その5)でした。次回は肘関節より先に進めてまいります。

 

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腕(その4)

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腕のことを考えていたらだいぶ長くなってしまいました。くどいですがまだまだ行きます(笑)。昨日まで骨と関節について検討したので今日から筋肉をのせていきます。

体幹に近い方から順々に行きますと、最初に来るのはどの筋肉でしょうか。考え方はいろいろですが、軸骨格(脊椎・肋骨)から肩甲骨・鎖骨につながる筋肉から始めようと思います。そのような筋肉をざっとあげると、僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋、前鋸筋があります。

まず僧帽筋ですがこれは頚椎から胸椎にかけての背骨のゴリゴリした突起から鎖骨や肩甲骨の方にのびていきます。場所によって上部、中部、下部の線維に分かれます。上部線維は頚椎から鎖骨の外側にのびて鎖骨・肩甲骨の構造全体を上からつり下げる役割があります。中部線維は胸椎の上半分からほぼ真横方向にのびて肩甲骨につきますので、肩甲骨を後ろに引き寄せます。この動きを前から見たら胸を張っているように見えるでしょう。下部線維は胸椎の下半分くらいから斜め上方向にのびて肩甲骨につきますので、肩甲骨を下に引き落とすような動きになります。

http://www.musculature.biz/40/45/post_86/

http://therapistcircle.jp/post-47/

菱形筋は頚椎下部から胸椎上部の背骨の後ろの突起から肩甲骨にのびます。なので僧帽筋中部線維と同様に肩甲骨を後ろに引き寄せる力が強いです。

http://www.musculature.biz/40/46/post_83/

http://www.musculature.biz/40/45/post_70/

肩甲挙筋は頚椎の横に突き出した突起から肩甲骨にのびており、僧帽筋上部線維とやや似かよった肩甲骨を上に引き上げるような作用をします。

http://www.musculature.biz/40/45/post_69/

勘のいい方はお分かりのように気をつけとかいわゆる胸を張った良い姿勢を意識し過ぎるとこれらの筋肉が過剰に緊張してしまい、肩こりや背中の痛みにつながっていまいます。

次に前鋸筋ですが、この筋肉は肋骨の横の方からのびて肩甲骨につきます。先にあげた僧帽筋、菱形筋、肩甲挙筋が肩甲骨を後ろに引く作用が強かったのに対して、前鋸筋は肩甲骨を前にもっていく作用があります。腕立て伏せが得意な人は多分この前鋸筋が発達しているのでしょう。この筋肉を力強く使えると肩甲骨を前に滑らせることで体幹を持ち上げられるので上腕の方にそんなに力を入れなくても腕立てできるのだと思います。

http://www.musculature.biz/40/45/post_96/

最後に肩甲骨と体幹の位置関係について。肩甲骨は背中の方から斜めに鎖骨と関節しています。もともと四つ足の動物はみな前足が体の前の方についており、そのような動物の肩甲骨は体幹のほぼ真横についています。それが木に登って枝から枝へ渡る必要が生じたことでサルの肩甲骨は少しずつ後ろにずれていったと考えられています。人間もその名残で相当後ろには寄せられてきたものの依然として真後ろというよりは斜め前に向くようにできています。これは腕の使いやすい位置関係も示唆しており、僧帽筋や菱形筋をフル稼働していわゆる胸を張った気をつけの姿勢をとると楽器演奏のような複雑動作はやりづらいのです。肩甲骨をあまりに後ろに寄せると腕に向かう血管や神経が鎖骨と肋骨の間にはさまれてしびれやだるさを生むこともあり得ます。やはり自然にデザインされたように体を使うことは大事です。

http://web.kyoto-inet.or.jp/people/irisiris/studies/joint03.html

以上、腕(その4)でした。次回は上腕の筋肉について進めてまいります。

 

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腕(その3)

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今日は手について考えます。かなり複雑なので気合を入れていきます。

前腕が橈骨と尺骨という2つの骨でできていることは昨日ふれました。手の根元の骨は基本的に橈骨の側に関節していて、8つの小さな骨がごちゃごちゃっと集まってできています。この8つの骨をひとまとめに手根骨と呼びますが、橈骨側の4つの骨と中手骨側の4つの骨でさらに2グループに分けられます。普通一言で手首といっているところは、実際にはこんなことになっているわけで、関節構造としてはおおざっぱにいっても二段と考えます。一段目は橈骨と一列目の手根骨が出会うところ、二段目は手根骨の一列目と二列目の間です。一段目を橈骨手根関節、二段目を手根中央関節と呼びます。手首を親指または小指の側に曲げる動き、これはほぼほぼ橈骨手根関節の動きですが、手首を手のひら側に曲げたり(掌屈)手の甲側に曲げたり(背屈)するときは、この2つの関節が両方動いています。掌屈では橈骨手根関節がより多く曲がり、背屈では手根中央関節がより多く曲がるといった具合にそれぞれに得意な方向があって役割を果たします。さらに、手首を親指or小指方向に曲げる動きと掌屈背屈を組み合わせるとぐるぐると回転するようなこともできます。このときはどこがどうなっているのでしょう。8つの手根骨が一つ一つ位置を変えながら全体としてこのような動きになっていて細かく説明するのはほとんど無理です。

手関節のリンク:http://ortho-senga.com/ds_wrist_sprain.html

次にくるのは中手骨です。まず中手骨それぞれの可動性について見てみましょう。手首を固めた状態でコブシの出っ張り(ナックル)の部分がどのくらい動かせるか反対の手で持って動かしてみましょう。多分、中指はほとんど動かなくて、人差し指は若干動かすことができ、薬指、小指の側は比較的ぐらぐらいけると思います。もう一本、親指にも中手骨があるのですが、これはもうあさっての方向にどうとでも動かせて他の4つの指とはまるで別物ですね。小指の方に持っていくこともできればぱっと開くこともできるし、ぐるぐる振り回すこともできます。親指はかなり自由なのです。

中手骨の先は3つの小さな指の骨、基節骨、中節骨、末節骨が続き、ただし親指だけは中節骨がなくて2つの骨があるだけです。この小さな指の骨は基本的には曲げ伸ばしができるだけですが、唯一、中手骨と基節骨が出会うところでは横方向に開いたり閉じたりができます。あとは若干のあそびがあるのでひねりが少しできます。このあそびがあるおかげでなにかを持つときに指先は物の表面のカーブに勝手に添ってくれるわけです。

さらにさらにです。先ほど中手骨と基節骨の関節は横に開けると書きましたが、グーにした手でそれができるでしょうか?パーでないと無理ですよね。つまりここの可動性は手のひらを開けば開くほど出てくるのですが、残念なことにグーに近くなるほど指は中に中にとたたまれていってしまうのです。コントラバスのように手を広げて押弦しなきゃいけない楽器では苦労するわけです。

手の中の骨のリンク:

http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/A02/A02_4.html#A02_4_07_001

http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/Rauber-Kopsch/1-17.html#I_293

以上、腕(その3)でした。次回は腕の筋肉について進めてまいります。

最後までお読みいただきどうもありがとうございます。

 

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2月20日(土)に身体の使い方ワークショップ行います。もしもご関心いただけましたら、詳細はこちらをご覧ください↓

https://www.facebook.com/events/195051867511453/

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