bodytune

頭と軸(その1)


今月20日にバイオリン/ビオラ奏者の大芝里枝さんと弦楽器奏者向けの身体の使い方ワークショップを開催することとなりました。こちらのブログでもワークショップに向けて自分の頭の整理を兼ね、つらつらとやりたい内容をメモしていこうと思います。

というわけで、トップバッターは頭と軸。

重量約5キロ。そんなものが人の体のてっぺんにあります。そしてその下では7つの首の骨(頚椎)、17個の背骨(12個の胸椎と5つの腰椎)があってひとつながりになって常に絶妙なバランスをとりながら頭を支えています。歩いたり走ったり、とんだりはねたり、腕を振り回したりバイオリンを弾いたり、どんな動きをする時も首の骨と背骨がバランスをとって頭を支えてくれています。

あえて1本の鉄の芯のようなもので支えていないところがポイントです。法隆寺の五重塔や高層ビルの耐震構造もこれと同じです。1階と2階、2階と3階、3階と4階といった具合に階と階の間の柱や壁にわざとあそびを設けてあり、大きな揺れや衝撃を受けても建物全体が倒れないようにする工夫がなされています。人間の場合、このような仕組みで頭も加えれば1+7+17の25階建ての耐震ビルのようになっていると考えればいいでしょうか。いやいや、ビルには足がありませんが人間には足があって動き回りますのではるかに柔軟性の高い耐震・免震構造を持っています。

では、もしこれがどこかの階でガチッと固まって動かなくなってしまったとしたら?とたんにバランスをとるのが難しくなることが分かると思います。多分、倒れることはないでしょう。楽器も弾けると思います。人間はそのくらいに器用にできていますので。でも、首をがっちりと固めてバイオリンを弾く、腰を固めてチェロを弾く、となると背骨が動くことで逃していた揺れや衝撃が行き場を失って頭にまで伝わります。そしてこの頭には5キロの重さがあります。本来もっと繊細なコントロールをしたい指やボーイングに少なからず影響がありそうだ、そんなふうに思えてきませんか?

以上、今回は頭と軸(その1)でした。次回は頭についてさらに掘り下げてまいります。

最後までお読みいただきどうもありがとうございます。

 

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